言語障害について

脳血管障害(脳梗塞・脳出血)後の後遺症で①構音障害②失語症と呼ばれる症状が出ることがあります。会話が不自由な点では同じ様な印象ですが、症状や原因は異なります。構音障害では、正しい言葉を選択し話すことは出来ますが、口や舌といった発声発語器官を上手く動かす事が出来なくなり、声が出しにくく呂律が回らず、正しい発音が出来なくなります。失語症では、脳にある言語中枢がダメージを受け、思っている言葉が話せなくなったり、聞いた言葉が理解出来なくなったりします。脳卒中の後遺症では言語障害と同時に身体が思い通りに動かなくなる運動障害や嚥下障害(飲み込みが悪くなる)が伴う事があります。以前、普通に出来ていたことが出来なくなり、不安やストレスを感じ、話をする機会の減少も考えられます。こちらから話しかける時には、短い文でゆっくりはっきりと、必要ならジェスチャーや絵なども使用し、視覚や感覚などにも訴えかける方法をとり、聞くときには、急がさず本人がゆっくりと話せる雰囲気を作るなど工夫し、その人に合った方法でのコミュニケーションを取る様にして下さい。
言語聴覚士