たかが運動、されど運動

〝運動後 焼き肉ラーメン 逆効果〟。高齢社会になってますます運動の必要性が強調されていますが、「高齢者の運動」には2つの側面、①健康維持・増進のための運動、②病後の症状回復のための運動…があげられます。

前者はウォーキングや水泳、あるいは認知症予防のためのコグニサイズ。後者は脳血管障害のリハビリ、糖尿病者の運動療法等が代表例です。

最近、認知症の研究から「認知症の人は片足立ちができない人が多い」、つまり、記憶障害や認知機能障害のみならず、身体的なバランス能力も早期に低下することがわかりました。

こうしたことから、片足立ちができない人は転倒・転落事故のリスクや認知症や脳血管障害の予備軍、あるいはその入り口にいる可能性がある人とみなされます。

ちなみに、65歳以上で片足立ちが40秒以上できる人は健康、20秒以下の人は何らかの問題がある人とされます。1回60秒、それを毎日3~4回繰り返すことが健康への道と研究者は提案しています。何かにつかまっておこなってもOK。今日から実行してはいかがでしょうか。

言語聴覚士

老化は有酸素運動で防ごう!

先日ラジオで聴いた老化と有酸素運動の話が気になり調べてみました。

主な老化は次の3つ。

①体力の衰えによる運動機能の老化

②肌など美容面での老化

③記憶・理解・判断力など認知機能の老化

結論から言うと、有酸素運動は老化防止につながる可能性があるという話。これはすごい、呼吸を意識した運動で簡単に有酸素運動になり、老化防止につながるのです。

有酸素運動の代表格は、●ウォーキング/ジョギング、●自転車こぎ/サイクリング、●水中運動/水泳です。

今まで、有酸素運動は20分以上続けなければ脂肪の燃焼はみられないとされてきました。しかし最近の研究では、有酸素運動を始めてすぐに脂肪の燃焼が始まることが分かってきました。

屋外だけでなく、室内でステッパー、踏み台昇降運動、振動マシーンなど運動器具を使った方法もあります。

手ぶらでできるラジオ体操もおすすめ。動きを意識しながら取り組むと、すごくいい運動になります。息を吸って、吐いてを意識しながら体を動かすことによって、立派な有酸素運動になるのです。

看護師

認知症を伴った高齢者の転倒とその予防

認知症の高齢者は体に麻痺がなくても転びやすいです。

理由は様々ですが、①加齢による下肢筋力、バランス機能の低下、②脳の病変による運動機能障害、③認知症特有の行動面の問題(突発的な行動など)、④服用薬の副作用(めまい、ふらつき)、など複合的な要因が重なるためです。

認知症高齢者の転倒リスクは健常高齢者の約8倍。転倒すると頭部・顔面の打撲や手足の骨折など、重篤な症状を呈することが多く、しかも受傷からの回複率が低いために寝たきりになるリスクが高くなります。

転倒の要因は、①内因性リスク(本人の心身の問題)、②外因性リスク(生活環境的要因。室内の段差、傾斜、滑りやすい床面など)に大別できます。

在宅の方の転倒予防を考える場合、まず外因性リスクの見直しが必要です。たとえば、トイレでの転倒要因は床面の濡れ、狭い空間での衣服の上げ下げ、便座への着座・立ち上がり、方向転換などがあり、それらの動作を阻害する要因がないか、あらためてチェックしてみましょう。浴室では滑りにくいマットを使用し、浴槽へのまたぎなどの入浴動作の安全性を確認しておくことが重要です。

転倒が契機となってQOL(生活の質)が急変することがないよう、日頃からの家族の見守り・目配りが大切です。

言語聴覚士

フレイルについて

日本は世界最長寿国です。しかし、健康寿命と平均寿命には差があり、このギャップを縮めることが超高齢者社会日本の課題と言われています。そのような中、生活機能障害を招き、健康寿命の妨げになる危険性が高いものとして、「フレイル」や「サルコペニア」が近年注目され、皆様も耳にすることが増えたのではないでしょうか。

フレイルとは、虚弱を意味します。基準は5つあり、①体重減少②疲れやすい③歩行速度の低下④握力の低下⑤身体活動量の低下が挙げられます。このうち3項目以上に該当するとフレイルと判断されます。サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力低下を指します。65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアに該当すると言われています。

フレイルやサルコペニアが進行すると、運動機能障害・身体機能を低下させ、要介護状態に繋がる可能性が高くなります。予防法としては、栄養、運動が大切です。まずは、1日3食バランスよく食べ、日中は少しでも動くように心がけ、夜はしっかり寝るという生活リズムを整えましょう。自治会活動や地域の行事に参加することも良いでしょう。感染対策は忘れずに。
理学療法士

ふくらはぎと血液循環について

血行が悪いということは、身体の不調を引き起こす事につながります。
逆に言うと、血行が良くなると身体の調子が整い健康につながります。
今回は、ふくらはぎに注目して血流を良くすることを考えてみたいと思います。
ふくらはぎは第二の心臓ともいわれ、足の方へ下がった血液を戻す役割も果たしています。
これをふくらはぎの筋ポンプ作用と言います。
筋ポンプ作用とは、筋肉が収縮することで血管を圧迫し、血流が良くなる作用のことです。これがふくらはぎで働くことで、血液を心臓へ戻す力が強く働くというしくみです。
そこでオススメなのがウォーキング!
ウォーキングをすることで、ふくらはぎの筋肉が収縮し、ポンプ機能がよく働きます。
またウォーキングは、リズミカルに呼吸をするため自律神経を整えるのにももってこい!
少し早めに歩くのもオススメです。
ただ歩くのが苦手な方であれば、綺麗な花や景色を見つけ写真を撮りながら歩く。面白いお店を探しながら歩く。川柳を詠みながら歩く…など、ご自分の好きな事とセットで行うと良いと思います。
寒いこの時季だからこそ積極的に血液循環を良くすることが大切です。
健康運動指導士

2021年6月20日 | カテゴリー :

足のむくみについて

長時間同じ姿勢の後、足がむくんでしまい悩まれたことはないでしょうか?心臓から遠い足は血液を循環させるのに、足の筋肉が血液を送り出すポンプの役割をします。しかし、日常の中で長時間同じ姿勢や冷え・運動不足・生活習慣の乱れで疲労し筋肉が働きづらくなると血液の循環悪くなり、むくんでしまいます。改善には適度な運動、冷え対策、生活習慣を整えることを意識し気をつけることが予防になります。気を付けていてもむくんでしまった時は、足のくるぶし辺りから太ももに向かって心臓へ戻すように軽く手のひらでさすったり、少し足を高くし就寝していただけるとむくみの軽減に繋がります。むくみには始めにあげたこと以外にもむくみを起こしてしまう原因が隠れていることがあります。多いのは下肢静脈瘤や心臓や腎臓や肝臓などの疾患症状が原因になっていることです。改善しないむくみや別の体の不調がある時は別の原因が隠れているかもしれません。かかりつけ医に早めに相談しましょう。原因を見極めてご自身の体にあった対策と予防を行いましょう。
あんまマッサージ師

2021年6月20日 | カテゴリー :

膝痛について

膝には、平地を歩いている時でも体重の約3倍、走っている時には約10倍、階段の上がり下がりでは約7倍の荷重がかかります。このように膝には、大きな衝撃が加わるために障害が発生しやすいのです。
膝の痛みを訴えている人のうち、半数以上が変形性膝関節症です。特に40才以上の中高年の人の多く、圧倒的に女性に多いのが特徴です。両脚をそろえて伸ばしてみてください。両膝の間に隙間ができていませんか?そんなあなたはO脚です。逆に膝はくっつくけれども、踝(くるぶし)が離れる人はX脚。O脚で、何もしていないのに膝の内側が痛い、立ち座りや歩き始めが痛いけれど少し歩くと痛みが減る人は変形性膝関節症の疑いがあります。痛みがひどく日常生活に著しく不自由があるような場合には手術療法も検討されます。
日常生活上の注意として、正座は控える、立ち上がる時は何かにつかまる、杖を使用して膝の負担を軽くする、靴に中敷きを入れるなどの対策が有効で、また正しい食生活と無理のない運動で過度の負担をかけないことも必要です。運動はストレッチ、太ももの筋力アップを中心に行うと良いでしょう。
理学療法士

2021年6月20日 | カテゴリー :

腰痛について②

腰痛とは、さまざまな原因によって起こる腰の痛みの総称です。その原因は「加齢に伴う背骨の変化」や「運動不足」「精神的なストレス」「がんや細菌感染などの病気」など様々で、命に関わる危険なものもありますので、まずは整形外科の受診をお勧めします。
今回は、日常生活の中で簡単に出来る腰痛予防運動をお伝えします。激しい痛みがある時はお休みし、医師の相談の元行いましょう。
①腹筋・背筋・臀筋を鍛え、背骨を保護する腹筋(仰向けになり、両膝を曲げおへそを覗き込む)、背筋(うつ伏せに寝てお腹の下にクッションを入れ、腰を反らないように、上体を起こす。)、臀筋(うつ伏せに寝て、交互に片方の脚を少し持ち上げる。)※5~10秒×10回目標に実施。
②腰・脚のストレッチを行い身体の柔軟性を保つ腰(仰向けになり、両膝を抱える)や、脚(仰向けに寝て、太ももの裏側を抱え、脚を上げる)をストレッチする。※呼吸を止めず、20~30秒実施。
③ウォーキング等で適度に体を動かし、ストレスを溜めないようにする。
体調に合わせて、無理なく続けて行きましょう。
健康運動指導士

2021年6月20日 | カテゴリー :

腰痛について①

【腰痛とは】
腰痛とは病気の名前ではなく、腰部の痛みや張りなどの不快感といった症状の総称を指します。
【腰痛の原因】
過度な運動や肉体労働、長時間座り続けるデスクワークでも腰痛は起こります。このような肉体的ストレス以外にも精神的ストレス、環境からのストレス(気温、気圧の変化など)により腰痛になることもあります。原因は多岐にわたるため正確な診断が重要です。必要に応じてレントゲン検査、MRI 検査、血液、尿 検査などを行います。
【腰痛の対処法】
安静にしていても痛みが軽くならない、次第に悪化する、発熱している、足が痺れて力が入らない、尿漏れする等の症状を伴っている場合は、自己判断や放置は禁物です。速やかに整形外科を受診しましょう。
【腰痛の予防】
予防には背中やお腹の筋力を落とさないこと、体重を増やしすぎないことが大切です。また座り方や立ち方、バックの持ち方などを見直したり、ウォーキングやストレッチなど軽い運動も腰痛予防になります。
はり師きゅう師按摩マッサージ指圧師

2021年6月20日 | カテゴリー :

こむら返りはなぜ起きる?

ふくらはぎや足の裏の筋肉が突然、痙攣を起こし、強い痛みを伴う「こむら返り」。夜寝ているとき、ふと足を伸ばしかけた途端に激痛が走って、あまりの痛さにかたまってしまった経験のある人も少なくないでしょう。
こむら返りは、就寝中に足を伸ばしたときや、普段運動不足の人が十分に準備運動をしないまま運動をした時、プールで水泳をしたときなどに起こります。また、糖尿病や肝疾患のある人、高齢者や妊婦などにも起きやすいことが知られています。
血液中の水分が不足していたり、電解質のアンバランスが起こると筋肉の収縮が正常にできなくなります。 実際、運動などで多量の汗をかいたとき、下痢による脱水が起きているときなどは、電解質のバランスが崩れ、神経や筋肉は興奮しやすくなります。また、下腿静脈のうっ血やふくらはぎの過労が原因で、こむら返りが起こることもあります。
予防には野菜や果物、海藻類、牛乳、小魚などをバランスよく食べることが大切です。また、運動のする際には、準備運動を欠かさないことやスポーツドリンクなどを飲んで水分や電解質を補給することも必要です。寝る前には、軽いマッサージやストレッチをすることもお勧めします。
健康運動指導士

2021年6月20日 | カテゴリー :