温泉には、まず体が温まることで血管(特に抹消血管)が広がることで新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄を促す温熱効果があります。また、体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり内臓が刺激され内臓運動となり、このマッサージ効果が血行を促進する水圧効果があります。そして、浮力効果で体重は約 10 分の 1 にな
り、体が軽くなった感覚が筋肉を緩ませ、脳波が α波のリラックスした状態になります。また、体を楽に動かせることを利用して、体の各部分を早く動かすと水の抵抗力が加わり筋力の強化になりますので、筋力の弱った人や運動機能の低下した人のリハビリテーションにも利用されます。
更に、環境に恵まれた温泉地を訪れることにより、五感に刺激を受けると脳内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動をつかさどる自律神経の中枢のスイッチが入り、ストレスを解消し精神疲労や病気回復に効果を発揮するのです。
既述の効果(物理的作用)と温泉の成分、自然環境等が総合的な刺激となり、人間が本来持っている自然治癒力を高めてくれるのです。
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