冬から春への移行期、多くの人がなんとなく体の異変・不調を感じますが、特に高齢者は体の諸機能が低下しているので、寒暖差・空気乾燥などで体調を崩しやすく、それが長引くことが問題です。最近、「体がだるい」「朝、起きるがつらく、昼間、ねむくなる」「なんとなく息苦しく感じる」などの体調変化を〝春バテ〟と称し、この時期の高齢者の健康管理が注目されています。
春バテの症状で特に注意しなければならないのは、自律神経による全身の血流調節が不調になること。立ち眩みなどの症状が起きることで、布団から出て立ち上がった際に転倒し、体の一部を骨折するなどが一例です。
次は食欲不振。加齢とともに胃腸の機能が低下し、特に病気でもないのに「食べたくない」「おなかがすかない」などと訴えて食事をとらないと、栄養不足・水分不足により脱水症状に陥ります。こうなると受診する必要があります。
春バテ予防の原則は、①栄養バランスのとれた3度の食事②入浴③体を暖かくしてよく寝る。つまり、生活習慣を整えることにつきますが、これが意外にむずかしいですね。
言語聴覚士