気温が上がり、過ごしやすい季節になってきたはずなのに「なんだか身体がだるい…」と感じている方はいませんか?
それは、日中と朝夕の気温差や月平均の気温の寒暖差が大きくなり、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わる気圧変動が大きい季節だからだと考えられます。寒暖差に対応するため自律神経の一つである交感神経優位が続くと、エネルギー消費が増え、疲れやだるさを感じやすくなるのです。
自律神経には、身体を活動的にする交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、2つがバランスをとりながら、心臓や腸、胃、血管などの臓器の働きを司っています。この自律神経、自分の意思ではコントロールが難しく、ちょっとしたストレスでもバランスが乱れてしまいます。
予防のためには、日頃からの対策が重要です。
・冷えを感じる前に身体の冷えを予防
・自律神経を安定させるために運動習慣をつける
・自律神経を整えるタンパク質やビタミンB6等が含まれた栄養バランスの良い食事を摂る
工夫をしながら自律神経を安定させ、気持ちよく過ごしていけるようにしましょう。
作業療法士
病後に日常生活をスムーズに送るためには、リハビリが重要だということはよく知られています。一方で、リハビリを成功させるために食事がとても重要だということをご存知でしょうか。
栄養状態が悪いなかで積極的なリハビリを行うと、機能が向上するどころか、逆に体力や筋力を失い、日常生活動作の低下を招いてしまいます。このようなリハビリと栄養の関係は「リハビリテーション栄養」という概念として、その重要性が注目を浴びています。
食事から必要な栄養を摂ることは、健康な時は容易でも、病後の低栄養状態では難しい場合が多いです。さらに食事というのは、長い人生のなかで形成される個人の価値観に左右されます。1日2食で十分という方もいれば、菜食中心の考え方も。食事の価値観の違いは、特に高齢者の低栄養を招くので要注意です。
リハビリは自分自身に向き合うことであり、同様に、栄養不足を改善するために食事を意識することはとことん自分に向き合うことになります。リハビリを行う際はぜひ一度、ご自分の栄養状態についても考えてみてください。
言語聴覚士
先日ラジオで聴いた老化と有酸素運動の話が気になり調べてみました。
主な老化は次の3つ。
①体力の衰えによる運動機能の老化
②肌など美容面での老化
③記憶・理解・判断力など認知機能の老化
結論から言うと、有酸素運動は老化防止につながる可能性があるという話。これはすごい、呼吸を意識した運動で簡単に有酸素運動になり、老化防止につながるのです。
有酸素運動の代表格は、●ウォーキング/ジョギング、●自転車こぎ/サイクリング、●水中運動/水泳です。
今まで、有酸素運動は20分以上続けなければ脂肪の燃焼はみられないとされてきました。しかし最近の研究では、有酸素運動を始めてすぐに脂肪の燃焼が始まることが分かってきました。
屋外だけでなく、室内でステッパー、踏み台昇降運動、振動マシーンなど運動器具を使った方法もあります。
手ぶらでできるラジオ体操もおすすめ。動きを意識しながら取り組むと、すごくいい運動になります。息を吸って、吐いてを意識しながら体を動かすことによって、立派な有酸素運動になるのです。
看護師
本格的な寒さが続く冬がやってきました。寒くて厚着を重ねがちな冬は、身体がこわばって肩こりに悩む人が増える季節でもあります。
寒さによって筋肉の血流が悪くなり、新陳代謝が落ちることで疲労物質が溜まり、筋肉が硬くなります。それが血管を圧迫することで血液の循環がさらに悪くなり、こり感や痛みを引き起こします。肩こりが起こる部位には個人差があり、頭から首のつけ根、首すじ、背中、肩の関節周辺と多種多様です。
【肩こりの改善・予防法】
①筋肉の緊張をやわらげる…お風呂に入って身体を温めてリラックスしたり、蒸しタオルを当てて肩を温めたりすることなどは、筋肉の血流を改善して緊張をやわらげるのに効果的です。
②十分な睡眠・栄養をとる…肩こりの予防で最も大切なのは、睡眠時間を十分にとること。肩こりがひどくなると、睡眠の質に悪影響を与える可能性があります。
③同じ姿勢を長く続けない…寒い季節ではありますが、重ね着は避けて、動きやすい服装を心がけてください。そして、適度な運動によって気分転換をはかりつつ身体を温め、筋力を強化しましょう。
介護職
【隠れ脱水とは…?】
脱水症は進行するまで、これといった症状が出にくいのが特徴です。脱水症になりかけているのに、本人や周囲がそれに気づかない為、有効な対策が取れていない状態を「隠れ脱水」と呼びます。
【こんな症状に注意!】
①意識が薄くなり、ボーっとしている
②爪を押して、色が白からピンクに戻るのに3秒以上かかる
③唇や皮膚が乾燥している
【予防、対策のポイント】
①1日3食食事を摂取
②こまめな水分補給
③無理せずに休憩を取る
【正しい水分補給のタイミング】
①起床時、就寝時→コップ1杯(200㎖)以上
②運動中や前後→こまめに15~30分おきに、塩分も一緒に摂取
③入浴前後→前にコップ1杯、後には1杯以上
④飲酒時→飲酒した量以上に水分摂取
何もしなくても、1日に失われる水分量は約2000㎖ほどあり、食事以外の時間帯で1000~1500㎖以上の水分が必要不可欠です。
水分をあまり摂取しない人は脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるので、こまめな水分補給を心がけましょう。
運動指導員
本人が、「自分は認知症ではないか」と気づくのが早いか、家族が気づくのが早いか、いずれにしても今まで当たり前にできていたことが困難になって日常生活に支障をきたす事態は深刻である。物忘れがひどくなり、家族・知人の名前が思い出せない、大事な物をどこにしまったか忘れた(しまったこと自体忘れている)、などさまざまな症状が本人を困惑させるのが認知症である。
認知症には、①記憶障 害が主症状であるアルツハイマー型認知症、②発病初期には記憶障害は目立たず、“赤い虫がたくさん見える“といった幻視や歩行障害を特徴とする「レビー小体型認知症」、③人格障害、社会的なルール無視(コンビニの商品を勝手に持ち帰る、店内で食べる)を特徴とする「前頭側頭型認知症」、④脳血管障害が原因である脳血管性認知症などさまざまな特徴をもつタイプがある。
認知症治療は早期発見が重要とされるが、本人や家族が認知症を疑いつつも、医療機関や行政の相談機関を訪れるまでに一年以上かかるという報告がある。まずは早めにかかりつけ医に相談、本人の納得が得られるならら「物忘れ外来」「神経内科」を受診し、その後の対策を考えるべきでしょう。
言語聴覚士
高齢者の方は喉の渇きを感じにくい傾向があります。さらにトイレが近くなる心配があると積極的に水分を摂取しなかったりします。またうまく飲み込めなかったり、体内に水分を保持する機能が低下し、気付かなうちに体内の水分が不足しがちです。水分不足にならないために積極的にこまめな水分摂取が出来る方法をお伝えしていきます。
①いつでもこまめに水分が摂れるように手近に水筒などで飲み物を用意しておきましょう。
②お腹が冷える方は夏でも温かい飲み物や常温の飲み物にすると改善され、量がとれるでしょう。
③外出の前後にコップ一杯の水分を飲みましょう。
④食事中に汁物を飲んだり、果物やゼリーなど水分の多い物を食べましょう。
⑤時間を決めて飲みましょう。起床時、朝食時、十時、昼食時、十五時、夕食時、寝る前の合計七回、コップ一杯の飲み物を摂ることで一日に必要な水分を補給できます。
また水分と一緒に補給が必要なのは塩分。おすすめの飲み物は梅昆布茶。一石二鳥の飲み物です。その他に、オレンジジュースや野菜ジュースはカリウムが補給でき、牛乳やヨーグルト、甘酒は栄養補給も兼ねることができます。すべての方に適した飲み物ではないので、塩分や糖分など摂取制限のある方は医師や介護士など専門家の指示にしたがってください。
暑い夏は始まったばかりです。様々な工夫で対策をし、熱中症や脱水状態にならぬよう、日々を元気に過ごしましょう。
保育士
日本は世界最長寿国です。しかし、健康寿命と平均寿命には差があり、このギャップを縮めることが超高齢者社会日本の課題と言われています。そのような中、生活機能障害を招き、健康寿命の妨げになる危険性が高いものとして、「フレイル」や「サルコペニア」が近年注目され、皆様も耳にすることが増えたのではないでしょうか。
フレイルとは、虚弱を意味します。基準は5つあり、①体重減少②疲れやすい③歩行速度の低下④握力の低下⑤身体活動量の低下が挙げられます。このうち3項目以上に該当するとフレイルと判断されます。サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力低下を指します。65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアに該当すると言われています。
フレイルやサルコペニアが進行すると、運動機能障害・身体機能を低下させ、要介護状態に繋がる可能性が高くなります。予防法としては、栄養、運動が大切です。まずは、1日3食バランスよく食べ、日中は少しでも動くように心がけ、夜はしっかり寝るという生活リズムを整えましょう。自治会活動や地域の行事に参加することも良いでしょう。感染対策は忘れずに。
理学療法士
新年度も始まり、新しい環境の中なかなか眠れない方、いませんか?今回は「睡眠」についてお話をします。日本人は世界で一番睡眠時間が短く、多くの人が不眠で悩んでいるそうです。不眠はホルモンの分泌や自律神経の乱れ等にも影響を及ぼすと言われ、生活習慣病にも大きく関わっています。では睡眠の質を上げるにはどのような点に気をつければ良いのでしょう。
①日の光を浴びる。快眠の為に朝カーテンを開け部屋に日の光を入れましょう。
②運動も適度に。ラジオ体操や散歩等少しでも体を動かしましょう。
③3食しっかり摂取する。
④寝る直前は食べない。満腹の状態で寝ると眠っている間も胃が働き夜中に目が覚め睡眠の質が低下します。
⑤寝る直前のお茶やコーヒーは控える。カフェインによる覚醒作用は4時間程続きます。
⑥寝酒は控える。寝る直前お酒を飲むと寝付きが良くなるという方もいますが眠りを浅くする作用があると言われています。
⑦寝る前のパソコンやスマホの使用は控える。ブルーライトは脳を覚醒する作用があるので控えめにしましょう。
質の良い睡眠を得るため出来ることから始めてみませんか。
看護師
だんだんと春らしくなり、桜も満開を迎えた今日この頃ですが、この時期は季節の変わり目で体調を崩しやすい時期でもあります。
その大きな原因として、ストレスや寒暖差による自律神経の乱れが挙げられます。自律神経とは、主に昼間や活動時に作用する「交感神経」と夜間やリラックスしているときに働く「副交感神経」があります。この二つの神経のバランスが崩れると疲れやだるさを感じたり、眠気が強くなったりと様々な不調を引き起こします。
これらの症状を予防するためには日頃の体調管理を大切に行っていく必要があります。まず、食事はしっかりとバランスよく摂ること。偏った食生活は自律神経を乱してしまいます。
二つ目に適度な運動を心がけること。運動をすることでセロトニンという自律神経を整えるホルモンが分泌されます。特にウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。
そして最後に睡眠をしっかりととること。質の良い睡眠には、副交感神経が優位に働き、心身をリラックスさせることが重要です。首元や目元にホットタオルを当てるなど、就寝前のひと工夫をぜひお試しください。
ほんの少しの心がけを大切にこの時期を元気に過ごしましょう。
介護士